月曜日, 10月 09, 2006

初めのマイルストーン

進化論のマンガを半分描き終わったところで初めて企画に勢いが付いた感じがした。月日が経つにつれ「半分」が「四分の三」になり、それも「八分の七」と進んでいった… 初校が出来たところで大塚さんと数ヶ月編集の作業に集中した。カバーイラストを作ったり本に使う紙を選んだりしていた上、最後が見えていたので期待満々のエキサイティングな時であった。最終的なファイルを作成する上での技術的な問題を解決した後、大塚さんは印刷所に全頁のデータを送った。

それから一ヶ月も経たないうちに2005年の5月20日に印刷され、日本の書店に届いた。


ウワー!肩から重荷が下りた感じだ!…と、少し休憩することにした。本業の後にマンガを描く代わりに暇が出来、まるで休暇をとった気持ちだった。初めのうちは何をしていいのかわからなくてイライラしたり怒りっぽくなったが、いずれはリラックスできるようになった。Xboxを買ってHalo 2で遊んだり、テレビでレッドソックス(野球)を応援したり、ガンプラをいじったりした。

もちろんアマゾンのランクは毎日調べた(売れ行きの正確なゲージではない上、中毒になるからやるなというアドバイスを無視して)。ダーウィンの本はなかなか好評である。初めのころ、進化論関係の本でアマゾンランクは一位だった(340のうち)。現在では上から20以内を上下しているので、進化論関係の本では売れ行きはいい。生物学や医学の先生がブログで褒めているのを見かけたし、大学の入門科学講義の補足参考書として幾箇所で推薦されている。

また売れ行きは国際的になりつつある。韓国の出版業界から数社、この本を訳して出版したいと連絡が来た。その中から科学の本を専門としている出版社に訳してもらうことにしたので、もうそろそろ韓国版も出版されるころである。

「なんの本だったっけ?」

よくぞ聞いてくれた!この本はダーウィンの進化論を楽しく簡単に解説するマンガである。話はビーグル号の旅で始まり、ダーウィンがどうやって進化の謎の答えにたどり着き、出版するまで苦労したかが描かれている。彼の進化論とそれが持つ意味に話は進み、最後は進化に関係する現代科学の発見などに触れる(遺伝学、現代医学、放射能年代測定、ゲノミクス、免疫学など)。

是非、一冊買ってください